いい靴って何?

俗にいう「いい靴」ってどんなのでしょうか?

実際に、見た目だけで言えば5000円の靴も1万円の靴も2万円、3万円、5万円、10万円の靴もみ~んな同じデザインにすることもできます。ストレートチップはストレートチップだし、ウイングチップはウイングチップです。

だから、見た目が同じなら安いものでいいんじゃない?となりがちです。知らなきゃ、僕だって5000円の靴でいいと思いますもん。でも、本当はそれは「本物のポルシェ」と「ポルシェの形をしたリッターカー」くらいの違いがあります。靴のデザインに意匠権が無いから、顔を似せているけど、全く別物なのです。

例えば、大概の1万円以下のビジネスシューズは甲革(これも革じゃないのがほとんどですが)と、底材を接着剤で貼りつけています。なんせこの方が大量生産ができるし。ただし底が剥がれてきたら靴としては寿命です。修理はできません。使い捨てですね。実際に、1万円で靴を買ったけど3~4ヶ月で剥がれてきたと言って、新しい靴を買っていくお客様もたまにいらっしゃいます。安いロードサイド店で買うとクレームに持って行くくらいなら次のを買ったほうが良いとの判断なのか、あまりクレームにもなっていないようです。だからじゃんじゃん生産して、じゃんじゃん使い捨てるイメージです。まあ、これも経済なんでしょうけど。

2万円前後から上の価格帯の靴は、底と甲革を糸で縫い合わせている場合がほとんどです。特に2重に縫っているグッドイヤーウエルト製法とかは、かなりしっかりした作りになっています。

「なんだ、甲と底がひっついているなら、接着剤でも糸でもどっちでもいいじゃん。むしろ、接着剤のほうが水が入らないんじゃないの?」と思うかもしれません。

でも、この違いは、「サスペンションの無い車」と「ダブルウイッシュボーンサスペンションの車」くらいの違いがあります。(車に興味のない方はごめんなさい)

グッドイヤーウエルト製法の靴は中物と言って、しっかりした中底が入れられます。通常はそこにコルク等が入ります。しっかりとしたクッション感と、長く履き込むうちにオーナーの足に合わせて沈み込んで、専用の靴みたいになってきます。更に、二重に縫い込んでいるので、中と外が完全に分離されており、製法上の問題で中に水が入るとかはありえない構造になっています。(甲革が切れてしまったとかは別ですよ)

製法的に、接着剤で貼り付ける製法(セメンテッド製法)は機械で大量生産ができるからかなりい安く作れます。逆に、グッドイヤーウエルト製法の方はどうしても人間の手でないときれいに仕上がりません。パーツもかなり多く、ものすごく手間がかかる製法なのです。

今後は靴の製法なども気をつけて買うと、新しい世界が見えてきますよ~

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